愛と憎

愛してるからこそ、全てを捧げたい、守りたい、許したい、尽くしたい。

あなたが愛から憎に変わると、私は聖母から夜叉に変わる。
あなたをおとしめたい、許せない、不幸を与えたい。

そう、あなたは私より幸福になってはならない。

あなたは私より不幸でいて欲しい。

そして年月が経ち、私があなたを欲していたら、また憎から愛に変わり、二人で幸福へと向かおう。
でも私があなたを欲していなければ、あなたは、ちっぽけな私でも輝かしく、羨ましく見えるだろう。

そうどん底まで堕ちていけばいい。
そうすれば、割れたガラスの破片も、ダイアモンドのように見えるでしょう。

90円の酒でも高級な美酒に替わるでしょう。

そして、あなたは気付く。
私がどんなに必要な存在だったかを…。